風景

「どうしてこんなに人が多いのだろう?」

街に出るといつもそう思う。

自分や周りの限られた人との間でさえ

時に苛立ちを覚える昨今の自分に

そんな候補のたくさんいる風景に思えてたじろぐ

「どうしてこんなに患者さんが多いのだろう?」

病院が切っても切れない日常に成っている昨今

同じ苦しみを味わう人の多さにこころがうごく

「大丈夫です」

その一言を身体中から力の抜ける思いできいた

 

それだけで

混み合う院内も

街角の人混みもどうと言うことはない風景に変わった

 

 

帰りの電車で若者が席を譲っていた

こんな風景にいつから会っていなかっただろう

照れる彼らに拍手を送りたい

 

8月入りの日のことである